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スワンボート
投稿日:2020年07月30日 デザイン
帰山です
デザインにおいて、自然を観察して得たものを取り入れることは、とても大事なことです。
先日ある番組で、スワンボート誕生の話について知りました。
足漕ぎボートで有名なスワンボートは、元々は箱状の屋根付きボートに白鳥の首を取り付けたものとして売り出されました。ですが、当初はほとんど売れませんでした。
悩んだ開発者は、何度も実際に白鳥の生息地に行き、観察を重ねた結果、ボートの屋根の後方部分を流線形のなだらかな傾斜にして、その先端近くに尻尾を付けます。
見ためはそれほど大きく変わったわけではないのですが、たったそれだけの改良で、その後スワンボートは爆発的に売れたそうです。
そんなことで?と思うのですが、本物の白鳥の姿にほんの少し近づけるだけで、飛躍的に魅力が増した、という実例です。
最近の乗用車も、角ばったデザインではなく流れるような曲面の形状が主流になっています。自然界に直線というものはほとんどありませんので、これも曲線という自然の形状に近づけた結果だと思います。
IT分野についていえば、タッチパネルでのスワイプやピンチアウトなどの操作は直感的と言われます。 紙を指で動かすような自然な動きを再現することで、優れたユーザーインターフェースを造り上げています。
WEBデザイン、システム面でのデザインでも、自然から取り入れる、という視点をもっと意識して活用していきたいと思います。