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アフォーダンスとシグニファイア
投稿日:2022年06月30日 デザイン
こんにちは、深川です。
今回はUI/UXデザインにおけるアフォーダンスとシグニファイアの違いを調べてみました。
アフォーダンスは、環境が、動物に対して与える「意味」のことです。アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンによる造語であり、心理学の用語になります。
例えば、人間は椅子で「座る」「乗る」「置ける」「持ち上げる」というアクションができます。こういったアクションの可能性をアフォーダンスと言います。
一方で、シグニファイアとは、利用者に適切な行動を誘導する、役割を持たせるデザインのことです。駅にあるゴミ箱の投入口などがデザインの例として挙げられます。駅のゴミ箱は、缶やビンの投入口は丸く、新聞や雑誌は平たく設計されています。こういった誘導するデザインのことをシグニファイアと言います。
デザインの世界では、認知科学者ドナルド・ノーマンが「そのモノがどのように扱われるべきかを、ユーザーが直感的に理解するためのヒントを示すこと」という意味で使用しました。後にこれは誤用であり、「知覚されたアフォーダンス」と表現すべきだったとノーマンは認めています。そうしてこの表現を「シグニファイア」という言葉に置き換えました。
WEBデザインの例では
アフォーダンス→画面に表示されたボタンを見ると、押して操作することが分かる
シグニファイア→ボタンが灰色になっていると、選択できない状態であることが分かる
というように区別できます。
区別が難しい2つの概念ですが、違いを知るとデザインの幅が広がり、意図が伝わりやすく説明できるのではないかと思います。